ペリカンといえば大きな嘴(くちばし)と羽が特徴的な動物ですよね。
大きな羽を広げて飛んでいる姿は非常に迫力があります。
さて、皆さんはペリカンの生活習慣や特徴をご存知でしょうか?
今回はペリカンの生態について詳しく解説させていただきたいと思います。
早速見ていただきましょう。
目次
ペリカンとは?
名前 | ペリカン |
英語 | Pelican |
学名 | Pelecanus onocrotalus |
分類 | ペリカン目 ペリカン科 ペリカン属 |
体長 | 約1~2m |
体重 | 約10~15kg |
生息地 | アフリカ大陸,オーストラリア大陸,北アメリカ大陸,南アメリカ大陸,ユーラシア大陸南部など |
餌 | 魚類,甲殻類など |
ペリカンとはペリカン目ペリカン科ペリカン属に分類される鳥類で、アフリカ大陸やオーストラリア大陸、北アメリカ大陸などに生息しています。
ペリカンは暖かい場所を好んでいるため、世界中の温帯や熱帯に姿を現すことが多い動物です。
ペリカンの食性は肉食で、小さな魚や甲殻類などを食べて生活しています。
また、ペリカンは種類が多く現在では8種類のペリカンが存在することが明らかになっています。
ちなみにペリカンという名前が定着するまでは「ガランチョウ」や「コンガラチョウ」と呼ばれていました。
ペリカンの生態とは?
ペリカンの生活習慣や特徴はどのようなものなのでしょうか?
この項目では本題のペリカンの生態について詳しく解説させていただきたいと思います。
口の中に餌を蓄えることができる
ペリカンは口の中に餌を蓄えることができます。
ペリカンは嘴の下に袋のような膨らみを持っていますよね。
この膨らみは咽喉嚢(いんのうこう)と呼ばれており、捕えた餌を一時的に蓄えておくことができます。
ペリカンの狩りは群れで囲んだり空中から一気に下降したりして行われますが、餌を確実に獲得するために周りの水ごと飲みこむことがあります。
また、咽喉嚢に水が溜まったままだと餌が食べにくいので水を吐き出して餌だけ食べることもできます。
ちなみに咽喉嚢には約10リットルの水を溜めることができます。
群れで行動する
ペリカンは群れで行動する動物です。
そのためペリカンが単独で行動することはほとんどなく、生息域の海岸などに行くと群れで休んだり狩りをしたりしている様子を見られることがあります。
また、先ほどにもちらっと紹介しましたがペリカンは狩りも群れで行います。
ほとんどのペリカンは群れで獲物を包囲し、その後羽を水面に叩きつけてひるんだタイミングで仕留めます。
仮に獲物が水中に逃げようとしてもペリカンは水かきが発達しているので追いかけることができます。
ちなみにカッショクペリカンだけは単独で狩りを行っており、空中から水面近くを泳いでいる魚めがけて奇襲します。
肉食である
先ほどにもちらっと紹介しましたが、ペリカンは肉食の動物です。
主に海や川を泳いでいる小さな魚を主食としていますが、海岸近くで歩いているカニなどの甲殻類を食べることもまれにあります。
また、これらが見つからない時は鳩やカモメなどの鳥類を食べてしまうこともあります。
長寿である
ペリカンは長寿です。
自然界での寿命は約10~25年と言われていますが、飼育下ではなんと50年以上生きた個体も存在するそうです。
ではなぜペリカンは飼育下の方が長寿なのかと疑問に思う方も多いと思われますが、残念ながらこの理由は未だに解明されていません。
これは余談ですが哺乳類の寿命には心臓の心拍数が密接に関係しており、体が大きくなるほど心拍数は少なく、体が小さくなるほど心拍数は多くなる傾向にあります。
哺乳類が一生のうちに打つ心拍数には限りがあり、心拍数が少ない体の大きな生き物の方が心拍数が多い体の小さな生き物よりも長生きすることができます。
加えて飼育下では外敵に襲われる危険性が全くないためメンタルも非常に安定しています。
なのでペリカンが長寿なのは哺乳類が長生きするのと同じ理屈で、危険もないためメンタルが安定しているからではないでしょうか(あくまで予想です笑)。
巣を作って産卵を行う
ペリカンは巣を作って産卵を行います。
卵を産卵するにあたって確実に安全な場所を探し、そこへ藁(わら)や木の枝などを持ち寄って巣を作ります。
産卵を行うタイミングは種類によっても異なりますが、春から秋にかけて行われることが多いです。
また、産卵が終わるとオスとメスで交代しながら卵を外敵から守ります。
ちなみに一度の産卵で約1~3個ほどの卵を産み、雛(ひな)は約一か月ほどで孵(かえ)ります。
まとめ
ペリカンの生態について解説させていただきました。
今回紹介させていただいた生態をまとめると次のようになります。
・口の中に餌を蓄えることができる
・群れで行動する
・肉食である
・長寿である
・巣を作って産卵を行う
ペリカン(特にモモイロペリカン)は数多くの動物園で飼育されています。
興味がある方は一度行ってみてはいかがでしょうか。
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